シェヘラザードの本棚

物語同士のコネクションを探して

森下佳子

世界の片隅は、されど中心でもありて~おんな城主直虎41話~

先週、今週とバタバタした中で風邪をひいてしまい記事の更新が遅れました。ちょっとでも体調を崩すとこうやって遅れがでるというのに、長丁場である大河に携わる製作陣の皆様には頭が下がる思いです。なんにでもいえることですが、体力が一番大事なのだと身…

君の君のための、君のためだけではない命~おんな城主直虎40話~

いよいよ万千代の徳川奮闘記が始まりました。草履番からのスタートで順風満帆とはいきませんが、多くの人たちが彼に愛情をむけ、見守っている。それは万千代の実父の直親が井伊谷に帰ってきた時に、おじじ様を含め、多くの人たちが彼こそが希望なのだと眼差…

笑うコダヌキ、泣くコトラ~おんな城主直虎39話~

直親の13回忌がとりおこなわれるという事で、虎松が6年ぶりに井伊谷に帰ってきました。この虎松が物語の新たな風となり吹き込んできました。。風というには荒々しく、嵐のような男の子でしたが。基本的にはここからは彼の出世の物語が話の中でたちあがっ…

龍は天に、虎は地に~おんな城主直虎38回~

武田軍の侵攻に開戦しようとする近藤に対し、直虎は兵力となる百姓達を隠すことで戦を避けようとしました。兵糧となる食べ物さえもっていかれた信玄はもちろんおかんむり。そこで彼は井伊谷の里のすべてを焼き払ってしまいました。以前、直虎の事を 英雄でも…

二つの顔を行き来して~おんな城主直虎37話~

家康が氏真と和睦を結ぶことで、一時の平和を手にいれた井伊谷。井伊家の再興をあきらめる事で、新たな生活が各々始まりました。直虎は還俗し農婦となり、直之・高瀬は近藤に仕え、方久は薬の行商を始めて、祐椿尼は寺に身を寄せてます。それぞれが近藤の元…

井伊谷のいちばん長い日~おんな城主直虎36話~

twitterで足を負傷して、もう歩けなかったもしれなかった近藤さんが歩み始めた時、「クララみたいだね!」という感想を見かけましたが、この回はまさしくアルプスの少女のごとく第一回の「井伊谷の少女」の直虎の原点が、問われるようなお話でした。そして今…

瓦礫の下の消えない灯火~おんな城主直虎35話~

二回連続でハードな展開だったので、今回は寂しさと穏やかさと笑いと明日への希望がつまってました。ただし、このあとお怒りモードの武田が来るんですが。いやぁ、ほんとあのお方はいつ来るのでしょうか?さすがに次回はないとは思いますけど次々回あたり怪…

そして虎は、荒野を駆ける~おんな城主直虎34話~

政次の死でショックを受けたので、次回からはしばらく明るい話でよろしくな!と、思ってたところで今回のお話。しかも武田はまだ来てないという。ちょっとこっちは精神的にぼろぼろで頭が正常に働いてない中、感想をまとめていきたいと思います。 <政次が死…

なかない鶴は呪詛を吐きながら愛を鳴く~おんな城主直虎33話~

今回、言葉になりませんでした。言葉にできないほどの感情があふれてきて、ちゃんとブログに感想をおとしこめるか、自信がないまま書こうとしています。なにを書こうと、自分が受け止めた気持ち以上の事をちゃんと言語化できてはいないと思います。だけどこ…

因果は巡れど、愛する事をやめず人は歩む~おんな城主直虎32話~

駿河へは武田が、遠江へは武田が侵攻することによって今川家が窮地に立たされています。乱世の火花が散る中で、昨日の敵は今日の友の名の通り、誰が敵でも味方でもおかしくありません。一体、何が、どの道が正しい答えなのかわからない中で己で考え歩んでい…

未来という名の希望のため 今、生きている君を殺そう。~おんな城主直虎31話~

「徳政令」を受け入れる事で、国を潰して国を生かす決心していた直虎。そのプロットを実行しようとした時、思いもよらぬ役者たちがその舞台に躍り出ました。直虎が窮地に立たされていると知って、徳政令撤回の申し出でる瀬戸・祝田村の百姓達。この時点では…

そうせざるをえない者達~おんな城主直虎30話~

とうとう武田との全面戦争が回避されなくなってきました。今川家はそのための準備にとりかかることに。直虎は徳川との密約を水面下で結びつつ、氏真に命じられるまま戦備えをします。その氏真に呼び出された方久は、気賀に蔵を建てる事と認める代わりに井伊…

子に武器を増やし、戦う姿を見せていく母~おんな城主直虎29話~

不穏なマクロの影がだんだんと井伊谷に忍び寄ってくる中、信玄公の「巨悪」っぷりに対抗するため、 直虎は家康に上杉との同盟を提案して、なんとか今川攻めを食い止めようと画策します。そのころ、寿桂尼が机上に伏しながら世を去りました。今川家はもちろん…

黄昏せまる宗主国。その主として。~おんな城主直虎28話~

前回までは基本的に井伊家の内政にじっくり取り組んできたお話に、フォーカスが置かれていました。これまでも極めてミクロなテーマの中から戦国というマクロがちらちら見えてましたが、今川家の目線を通すことで魑魅魍魎がうごめくマクロの厳しさを突きつけ…

父親たちの亡霊とどう向き合う?~おんな城主直虎27話~

方久から気賀の城主になってはどうかと提案された直虎。ちょうどいいタイミングで、中村屋が町衆を連れ、大沢ではなく直虎にその気賀を治めてほしいとの申し出がありました。できるものならやってみたい直虎のようですが、さすがに現実問題、超えていけない…

ルール(不自由)のなかで自由でいるには~おんな城主直虎26話~

材木を駿府に持ち込む事で今川家からの謀反の疑いを晴らす事に成功した直虎。これに対してご都合主義だと思う方もいるかもしれませんが、私はどちらかというと非常に日本的な会議のまわり方を感じました。意見に正当性や合理性を求められてるというより、そ…

見えない忠義を求める氏真と見えない絆で立ち向かう直虎~おんな城主直虎25話~

井伊の材木の売り先が決まり喜びに沸く直虎達の一方で、「塩留」という経済封鎖を使い武田を追い込もうとする氏真。他国との情勢がだいぶ不安定になりつつあるようです。今回はそんな暗雲立ち込める今川家に、思わぬ形で巻き込まれる井伊家が、どのようにそ…

少女の夢はもう見ない。だから、さよならを君に。~おんな城主直虎24話~

直虎のヘッドハンティングを「がらじゃねぇ!」といって断った龍雲丸。そんな井伊谷での小さな動きが起こっている中で、外交では今川氏真が武田家の「経済制裁」として「塩留」を行い、国力を取り戻さんとするために、「縁談政策」を推し進めてきました。そ…

井伊谷カルテットwith N (六左衛門・直之・方久・プラス南渓和尚編)直虎を囲む魅力的な脇役達について

今週は直虎感想記事が、一日ずれ込んだので土曜日の方の更新はなしにしようかと思ったんですが、ちょうどいい機会なんでさらっと短く、直虎の脇役陣について超個人的な印象を書いていきたいと思います。タイトルが、「井伊谷カルテット」っていうなら四人だ…

水面下で動く男達の秘めた感情~おんな城主直虎23話~

飲みにケーションwith龍雲党で井伊の住民達との親睦を深めた翌日、近藤さんが何者かによって本尊盗まれたと直虎のもとにやってきました。彼の言い分によると、犯人は龍雲丸達ではないかという事でした。引き渡しを要求された直虎ですがなんとか逃がそうと画…

「内(うち)」と「外(そと)」の断絶を越えて~おんな城主直虎22話~

前回、直虎は龍雲丸の一党を木材伐採のためにヘッドハンティングしてきました。今回はそんな外部の彼らが、井伊谷の定住民といざこざを巻き起こします。今までもミクロの部分にフォーカスを置いている大河だと述べてきましたが、この話でマクロの波に飲み込…

竜虎相見える。ミクロなやり取りから戦国というマクロへの問いかけ~おんな城主直虎21話~

前回の隠し子事件からの女達の友情の芽生えから、今回はうってかわって気賀に営業を領主自らかける直虎さん。そこで名前も知らずアドバイスを受けてた「盗賊の頭」と思わぬ形で再会することになりました。ていうか銭を子供に掏られて追いかけたら、逆に捕ま…

女達は慟哭したのち、再生す~おんな城主直虎20話~

前回はシリアスなテーマ「法と秩序の為政者としての判断と、個人レベルの正しさを通す両立の難しさ」をうまくコーティングして、どたばたコメディの様を見せていました。今回も、しのと直虎の関係性の変化に大笑いしたものの、なかなか心打たれる話だったと…

いつか罪と罰を分かち合うその日まで~おんな城主直虎19話~

前回がシリアス回だったので今週はサービス回かな?ブログでキャラ萌えに特化した記事が書けるぞ!ガッハッハ!なんて、阿呆なことを考えていました。すみません。重かったです。話自体は盗賊たちの材木窃盗にまつわる井伊家のてんやわんやな話に、コミカル…

なかない鶴と鳴く犬は。人のステージが変わった瞬間をみてしまった。~おんな城主直虎18話~

今回の「あるいは裏切りという名の鶴」は神回じゃなかったですか?もう第何次小野政次インパクトなの?ってくらいこちらを揺さぶってきてました。好きすぎて言語化も分析もしたくねぇー!!って感じで、心が脳を拒絶している状態だからいつも以上に乱文にな…

パックス・イマガーワ(今川家傘下の平和))の揺らぎと小野政次政務官の政策の行方~おんな城主直虎17話~

前回は、内政で国を潤す「富国」で今回は軍事力強化をする「強兵」の話となりました。 新兵器「種子島」(火縄銃)を自国で量産化を目指すものです。 百姓集めの時は遠回りなアドバイスをしてくれた政次も「今川家から謀反の疑い」をかけられるといって軍事…

英雄不在の世界で生きる者達に捧ぐ歌「カ~ン・カンカン・カ~ン」~おんな城主直虎16話~

前回、寿佳尼に「民を潤す事」がマニフェストの最優先事項と提示した直虎さん。今回はその政策の具体的実行力が問われる話となりました。 「国の土台は『食』と『安全』にあり。」と考えてる私ですが、それだけでは発展はありえないでしょう。もうワンランク…

『おんな城主直虎』好きにおすすめする『カルバニア物語』~世界の残酷さや断絶をとらえる柔らかい眼差し~

大好きな作品を誰かと語り合った時、好きなポイントが全然違った!!って経験はありませんか?例えば、「おんな城主直虎」のどこがいい?って意見をきいたら、「役者さんの演技がいい」「音楽がいい」「脚本がいい」などのふんわりした理由から「直虎・直親…

政次さんの対直虎成績0勝1敗 果たして勝利の女神は今回どちらに微笑むのか?外交編~おんな城主直虎15話~

前回は、井伊の内政問題を扱っていました。今回は外交になります。昔から上下関係の同盟関係をもつ国の関係は非常にバランス感覚をとるのが大変です。独立した一国としてのアイデンティティを守る事と安全保障のためには従順でなければならないという現実の…

直虎VS政次 人の上に立つ資格があるのはどちらか?~おんな城主直虎14回~

Twitterのほうでは、「政次がね、政次は~、政次ったら」とほぼほぼ政次botになっている私ですが、この話をみる限り、彼はどうも官僚タイプの人間で上に立つ政治家タイプではないんですよね。ほんと「シン・ゴジラ」みたく霞が関あたりで勤め上げた方がよっ…