シェヘラザードの本棚

物語同士のコネクションを探して

森下佳子

加害者と加害者もしくは被害者と被害者の狭間で~おんな城主直虎48話~

武田滅亡は叶ったものの、信長の影響により瀬名・信康を失い、人材を丸抱えするという策を潰された家康。そんななか、少しでも明るくと徳川は宴会は開きます。が、なんとその信長から甲斐からの帰り道のもてなしを要求されました。今回はこの信長浜松観光ツ…

遺志を継ぐ者の意思の感染~おんな城主直虎47回~

信康、瀬名を失った家康を支えていく万千代。この死を無駄にしないためには、彼らの遺志を宿し勝利をいつの日かおさめる事。家康の止まりかけそうだった時が万千代によって新たに動き始めました。一方、直虎の方も自分の命の使い道を「戦なき世」を目指すべ…

不器用な悪女の最期の一手~おんな城主直虎46回~

武田との内通の疑惑により、信長から信康の命を差し出すよう言われた家康。表立っては言う通りに動きますが、裏では城を転々と移動させることで時間稼ぎをます。そのあいだに北条と結ぶことで、それを手土産に助命を嘆願しよう画策する徳川勢。しかし瀬名が…

恩賞の行方の裏には罪と罰~おんな城主直虎45回~

前回、家康への暗殺者を捕えた万千代。この働きが認められ、家臣の一人として末席を与えられました。今回はこの万千代の「功」から始まっていく悲劇のプロローグを見てるようでつらかったです。当たり前の事ですが戦国において誰かが「恩賞」を勝ち取るとき…

井伊谷のばらを照らした太陽~おんな城主直虎44話~

初陣を飾る事となった万千代・万福コンビ。やっと戦に参戦でき、武功がたてられるかも!意気込む万千代ですが軍議にも参加させてもらえません。しかし家康を狙う間者を見事に捕え、一万石を与えられる事になります。が、色小姓としての手柄と周りに思われて…

今いる僕らは、名もなき民の轍の上に~おんな城主直虎43話~

武具の手入れを丹念に行った事が認められ、小姓にあがることができた万千代。今回、他の小姓達に冷たくされながらも奮闘する万千代を見る事ができました。一方、井伊谷では長篠に木材を届けた事がもたらしたある問題について書かれています。万千代の話も井…

弱点を鎧に、欠点を剣に、くじけぬ心を胸にせよ。~おんな城主直虎42話~

材木を届ける事で手柄を立て、初陣を飾ろうとした万千代。だけど直虎の策により留守居となってしまいまいた。この万千代が可愛くて可愛くてですね。ふてくされつつも頑張り、横取りされてしまい落ち込むも、それを家康が確かに見てくれていた事の喜びが思わ…

世界の片隅は、されど中心でもありて~おんな城主直虎41話~

先週、今週とバタバタした中で風邪をひいてしまい記事の更新が遅れました。ちょっとでも体調を崩すとこうやって遅れがでるというのに、長丁場である大河に携わる製作陣の皆様には頭が下がる思いです。なんにでもいえることですが、体力が一番大事なのだと身…

君の君のための、君のためだけではない命~おんな城主直虎40話~

いよいよ万千代の徳川奮闘記が始まりました。草履番からのスタートで順風満帆とはいきませんが、多くの人たちが彼に愛情をむけ、見守っている。それは万千代の実父の直親が井伊谷に帰ってきた時に、おじじ様を含め、多くの人たちが彼こそが希望なのだと眼差…

笑うコダヌキ、泣くコトラ~おんな城主直虎39話~

直親の13回忌がとりおこなわれるという事で、虎松が6年ぶりに井伊谷に帰ってきました。この虎松が物語の新たな風となり吹き込んできました。。風というには荒々しく、嵐のような男の子でしたが。基本的にはここからは彼の出世の物語が話の中でたちあがっ…

龍は天に、虎は地に~おんな城主直虎38回~

武田軍の侵攻に開戦しようとする近藤に対し、直虎は兵力となる百姓達を隠すことで戦を避けようとしました。兵糧となる食べ物さえもっていかれた信玄はもちろんおかんむり。そこで彼は井伊谷の里のすべてを焼き払ってしまいました。以前、直虎の事を 英雄でも…

二つの顔を行き来して~おんな城主直虎37話~

家康が氏真と和睦を結ぶことで、一時の平和を手にいれた井伊谷。井伊家の再興をあきらめる事で、新たな生活が各々始まりました。直虎は還俗し農婦となり、直之・高瀬は近藤に仕え、方久は薬の行商を始めて、祐椿尼は寺に身を寄せてます。それぞれが近藤の元…

井伊谷のいちばん長い日~おんな城主直虎36話~

twitterで足を負傷して、もう歩けなかったもしれなかった近藤さんが歩み始めた時、「クララみたいだね!」という感想を見かけましたが、この回はまさしくアルプスの少女のごとく第一回の「井伊谷の少女」の直虎の原点が、問われるようなお話でした。そして今…

瓦礫の下の消えない灯火~おんな城主直虎35話~

二回連続でハードな展開だったので、今回は寂しさと穏やかさと笑いと明日への希望がつまってました。ただし、このあとお怒りモードの武田が来るんですが。いやぁ、ほんとあのお方はいつ来るのでしょうか?さすがに次回はないとは思いますけど次々回あたり怪…

そして虎は、荒野を駆ける~おんな城主直虎34話~

政次の死でショックを受けたので、次回からはしばらく明るい話でよろしくな!と、思ってたところで今回のお話。しかも武田はまだ来てないという。ちょっとこっちは精神的にぼろぼろで頭が正常に働いてない中、感想をまとめていきたいと思います。 <政次が死…

なかない鶴は呪詛を吐きながら愛を鳴く~おんな城主直虎33話~

今回、言葉になりませんでした。言葉にできないほどの感情があふれてきて、ちゃんとブログに感想をおとしこめるか、自信がないまま書こうとしています。なにを書こうと、自分が受け止めた気持ち以上の事をちゃんと言語化できてはいないと思います。だけどこ…

因果は巡れど、愛する事をやめず人は歩む~おんな城主直虎32話~

駿河へは武田が、遠江へは武田が侵攻することによって今川家が窮地に立たされています。乱世の火花が散る中で、昨日の敵は今日の友の名の通り、誰が敵でも味方でもおかしくありません。一体、何が、どの道が正しい答えなのかわからない中で己で考え歩んでい…

未来という名の希望のため 今、生きている君を殺そう。~おんな城主直虎31話~

「徳政令」を受け入れる事で、国を潰して国を生かす決心していた直虎。そのプロットを実行しようとした時、思いもよらぬ役者たちがその舞台に躍り出ました。直虎が窮地に立たされていると知って、徳政令撤回の申し出でる瀬戸・祝田村の百姓達。この時点では…

そうせざるをえない者達~おんな城主直虎30話~

とうとう武田との全面戦争が回避されなくなってきました。今川家はそのための準備にとりかかることに。直虎は徳川との密約を水面下で結びつつ、氏真に命じられるまま戦備えをします。その氏真に呼び出された方久は、気賀に蔵を建てる事と認める代わりに井伊…

子に武器を増やし、戦う姿を見せていく母~おんな城主直虎29話~

不穏なマクロの影がだんだんと井伊谷に忍び寄ってくる中、信玄公の「巨悪」っぷりに対抗するため、 直虎は家康に上杉との同盟を提案して、なんとか今川攻めを食い止めようと画策します。そのころ、寿桂尼が机上に伏しながら世を去りました。今川家はもちろん…

黄昏せまる宗主国。その主として。~おんな城主直虎28話~

前回までは基本的に井伊家の内政にじっくり取り組んできたお話に、フォーカスが置かれていました。これまでも極めてミクロなテーマの中から戦国というマクロがちらちら見えてましたが、今川家の目線を通すことで魑魅魍魎がうごめくマクロの厳しさを突きつけ…

父親たちの亡霊とどう向き合う?~おんな城主直虎27話~

方久から気賀の城主になってはどうかと提案された直虎。ちょうどいいタイミングで、中村屋が町衆を連れ、大沢ではなく直虎にその気賀を治めてほしいとの申し出がありました。できるものならやってみたい直虎のようですが、さすがに現実問題、超えていけない…

ルール(不自由)のなかで自由でいるには~おんな城主直虎26話~

材木を駿府に持ち込む事で今川家からの謀反の疑いを晴らす事に成功した直虎。これに対してご都合主義だと思う方もいるかもしれませんが、私はどちらかというと非常に日本的な会議のまわり方を感じました。意見に正当性や合理性を求められてるというより、そ…

見えない忠義を求める氏真と見えない絆で立ち向かう直虎~おんな城主直虎25話~

井伊の材木の売り先が決まり喜びに沸く直虎達の一方で、「塩留」という経済封鎖を使い武田を追い込もうとする氏真。他国との情勢がだいぶ不安定になりつつあるようです。今回はそんな暗雲立ち込める今川家に、思わぬ形で巻き込まれる井伊家が、どのようにそ…

少女の夢はもう見ない。だから、さよならを君に。~おんな城主直虎24話~

直虎のヘッドハンティングを「がらじゃねぇ!」といって断った龍雲丸。そんな井伊谷での小さな動きが起こっている中で、外交では今川氏真が武田家の「経済制裁」として「塩留」を行い、国力を取り戻さんとするために、「縁談政策」を推し進めてきました。そ…

井伊谷カルテットwith N (六左衛門・直之・方久・プラス南渓和尚編)直虎を囲む魅力的な脇役達について

今週は直虎感想記事が、一日ずれ込んだので土曜日の方の更新はなしにしようかと思ったんですが、ちょうどいい機会なんでさらっと短く、直虎の脇役陣について超個人的な印象を書いていきたいと思います。タイトルが、「井伊谷カルテット」っていうなら四人だ…

水面下で動く男達の秘めた感情~おんな城主直虎23話~

飲みにケーションwith龍雲党で井伊の住民達との親睦を深めた翌日、近藤さんが何者かによって本尊盗まれたと直虎のもとにやってきました。彼の言い分によると、犯人は龍雲丸達ではないかという事でした。引き渡しを要求された直虎ですがなんとか逃がそうと画…

「内(うち)」と「外(そと)」の断絶を越えて~おんな城主直虎22話~

前回、直虎は龍雲丸の一党を木材伐採のためにヘッドハンティングしてきました。今回はそんな外部の彼らが、井伊谷の定住民といざこざを巻き起こします。今までもミクロの部分にフォーカスを置いている大河だと述べてきましたが、この話でマクロの波に飲み込…

竜虎相見える。ミクロなやり取りから戦国というマクロへの問いかけ~おんな城主直虎21話~

前回の隠し子事件からの女達の友情の芽生えから、今回はうってかわって気賀に営業を領主自らかける直虎さん。そこで名前も知らずアドバイスを受けてた「盗賊の頭」と思わぬ形で再会することになりました。ていうか銭を子供に掏られて追いかけたら、逆に捕ま…

女達は慟哭したのち、再生す~おんな城主直虎20話~

前回はシリアスなテーマ「法と秩序の為政者としての判断と、個人レベルの正しさを通す両立の難しさ」をうまくコーティングして、どたばたコメディの様を見せていました。今回も、しのと直虎の関係性の変化に大笑いしたものの、なかなか心打たれる話だったと…