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ファーストペンギン!3話「じぶんが無知で偏見を持っているなんて思うのは難しい」

組合長の大人のいじめは水面下に潜りながらも続くよな回。

 

<経験がゆえに>

「若い」「おんな」「よそもん」な人間が何かをやり遂げようとする時に

「男が影にいるはずだ」という偏見。

組合長が確かに罠を仕組んだけれども、浜の人たちにそういった眼差しがなかったかといえば噓になる。

誰もがそういった偏見から自由かといえば、そうではないでしょう。

これは和佳という一人の人間への解像度が低さからおこったこと原因の一つと言えるでしょう。
けど自分がまさか世界や相手を知らないで傷つけているなんて思ってもいない。

むしろ年や経験を重ねているるからこそ、自分はものを知っていると思い込めてしまう傾向があります。

私も含めて。

 

<和佳の赦す事が出来る器量>

先輩もいなく無名の状態で新規開拓をたった一人でしなければならなかった和佳。
辛いこともあっただろうにそこでは、めげなかった。
むしろつらかったのは浜の仲間たちに信じて貰えなかった事。
私なら謝られても根に持ちそうなとこですが、そこはさっぱりした性格な和佳。
東京での仕事を理解した片岡達の謝罪から社長就任のお願いで許します。
こう書くとまるで和佳が社長の椅子と交換に許したかのように思われるかもしれんが、そうじゃなくてようするに「あなたを全面的に信頼して会社を任せます」という片岡達の決意表明であり、それを和佳は受けとったわけです。
「これからもその信頼に答えていく」という。

契約でありビジネスの話でもあるのです。

こうして組合長の嘘の噂を流して片岡達に和佳を追い出させる作戦は失敗に。

が、あの組合長がここでへこたれるとも思わないので、彼がどう動いていくか注目です。