ファーストペンギン!「和佳は既存の『和』を壊し、新たな『和』を創る」
ついに始まった森下佳子氏のドラマ。
軽く感想をメモを。
最初の印象としてはよそもんが集団の「空気」や「システム」をえいや!と壊して新たな「システム」を創りあげていくお話かなと。
ヒロインが世の中と対峙して共に誰かと戦い、変えていこうとするところは
「おんな城主直虎」の流れをくんでいるように思います。
このドラマの主人公力は高い。(物語を機動させる力が強い。)
何が高いって行動力があるし、その上フットワークも軽い。度胸もある。
魚を直売するためにあれよあれよと許可どりするために農林水産省までたどり着く。
和佳のそういった性質は学生の頃から。
生まれつき茶色い髪のクラスメイトを黒髪に染めるよう命じた教師に、おかしいと抗議の声をあげるような主人公。
だけどこのこの時失敗に終わっています。
教師のかける圧に対抗できなかった。
しかし現代の和佳は「先生」とい存在がいるからでしょうか?
この時よりも一歩だけ前に進んでいる。
既存の権力にはまた違う権力を!
ということで、漁協に対して書類を集めて国と言う後ろ盾を引っ張て来ます。
とはいっても実際に強いのはまだまだ実際に生きる現地の人々。
彼らの利権や感情無視して物事を動かしていくには難しいところ。
(たとえそれが「昔からそうなっとる」という思考停止の産物だとしても)
杉浦組合長を含め、そこをいかに和佳が変えていくかが楽しみです。
そしておそらくビジネスパートナーになっていくであろう和佳に浜の立て直しを頼んだ片岡にも注目したい。
彼は浜が変わって欲しいと願いながらも、自分では動けずどこかそんな現状を変えてくれるヒーローを求めていたような人物。
かといっていざ救いの手が差し伸べられようとするとつかみきれずにいる。
それはなぜかといえば、和佳が絶対的かつ安定的な未来を約束してくれるわけではないから。
不満はあるが不確定の未来を手に入れるために「今」を手放してでも手に入れる価値が、和佳が示すものにあるか確信できない以上飛びこめない。
まだ片岡は和佳の手をつかむ、いいかえれば現状を壊し未来を創り出す覚悟ないし、共に戦う意思がかたまりきれないといえます。
ファーストペンギンになれない片岡。
確かに情けないですがとても人間らしいそんな片岡にとても共感してしまいます。
いつか和佳がそんな片岡含め周りの人たちも巻き込みながらもファーストペンギンズになっていけるのを見れたらいいなと思います。